エリア別転職注意点

最初の就職先がどんな会社であろうと、これからの時代は問題にならない。先輩が入って楽しいといっていたとか、給料がいいとか、世間で有名だからとか、親のコネとか、他に行くところがなかったからとか、しょせんその程度の理由で選んだ会社だろう。そういう学生を入社させた会社のほうも同様で、これまた、かなりいい加減なものである。それは、新卒者の配属の仕方をみればわかる。とくに大企業になればなるほど、新入社員の適性をそれほど考慮せずに、配属先を決めている。

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もっとも、ダイヤモンドの原石として採った新卒者にこれといったワザがあるわけではなく、仕方ないといえば仕方ないことなのだ。たとえば、あなたが、慶應義塾大学経済学部を出てソニーに入社したとする。この場合、あなたがどこに配属されるかは、まったく見当がつかない。はっきりしているのは研究部門ではないということだけで、工場の総務部かもしれないし、地方の営業所かもしれない。ほかにも経理、人事、広報、宣伝、資材と、どこに行くかは会社しだいであり、たとえ配属先の希望をいう機会があっても、そのとおりになる可能性は低い。それどころか、いちおう配属先の希望は聞きますが、それでは教育にならないですから、必ず希望とは違う部署に配属しています、という会社まであった。私がその会社の人事部長から直接聞いた話だから間違いない。むしろ、いまから十年ぐらい前までは、そういう会社のほうが多かった。大企業ほどスペシャリストを重視しておらず、どんな仕事もこなせるゼネラリストの養成に力を注いでいた。それが人事の基本的考え方だから、社員は官僚と同じように、三〜四年ごとにいろいろな部署をくるくる動いていたのである。

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